PS3『The Last of Us』は

The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです. ※18歳未満の方は購入できません. ―――――――――――――――――――――――――――――― 最近、名実ともにおっさんの領域に差し掛かりつつあるライター・まさんです. もう、子どもが頑張る映画は見守る大人の視点でしか見られない... . そんな私が、ファンによる投票で2013年のベストゲームを決める読者参加企画"電撃オンラインアワード2013"でオススメしたいタイトルはこちら. SCEから、今年の6月20日に発売されたPS3用ソフト『The Last of Us(ラスト・オブ・アス)』です. 正直なところ『The Last of Us』は海外の評価も高いし、電撃PlayStationや各種媒体でも猛プッシュしてきたので自分が紹介しなくてもいいかな... とも思っていたのですが、洋ゲーというだけで遊んでいない人もいそうなので、ここで再プッシュさせていただきます. 倒すべきラスボスの存在しない斬新なストーリー性 本作は、いわゆるサバイバルホラーに属するタイプの洋ゲーです. キノコが発する細菌の集団感染(パンデミック)によって、ほとんどの人類が人を襲うインフェクテッド(感染者)になってしまった世界. そんな世界で大切な家族を失った男・ジョエルと、崩壊後の世界で生まれた少女・エリーの2人が、とある目的を達するためにアメリカを旅する話が描かれます. おそらく、サバイバルホラーと聞いただけで「あ、ダメ. 私コワイの苦手だし、アクションもダメ! 」と敬遠しちゃう人もいるかもしれませんがご安心を. このゲームの敵である"インフェクテッド(感染者)"は、あくまでも細菌に寄生された人間でしかないのです. よくあるゾンビ作品のように人を超えた力を持っているわけでもなく、めちゃくちゃな強さのラスボスが出てくることもありません. ジョエル(声優: 山寺宏一)エリー(声優: 潘めぐみ) パンデミックですべてを失い、非情な闇取引の世界で生きる男. パンデミック後に生まれ、家族の愛を知らずに育った14歳の少女. 行動力があり、芯が強い. 大体このインフェクテッド. 怖いのは最初だけで、プレイしていれば、その辺に落ちているレンガで後ろから1、2発殴るだけで力尽きるという案外虚弱体質な存在だということに気づきます. こちらを一撃で倒してくるなど、捕まれば当然恐ろしい存在ですが、数が少なければそれほど脅威ではないのです. それでもゲームが難しく感じるアクションが苦手な人も、難易度を下げて銃弾や爆弾を惜しみなく使っていけば、問題なく遊べるでしょう. また、いわゆるホラーゲームでは強いボスがいて、さらに強いラスボスがいて、すごい武器で対抗してなんとかクリア! という流れをよく見かけますが、本作はシナリオ&演出重視なので、物語を語るうえでの不自然なボスが出てこないのも特徴です. 感染者であるインフェクテッドも、ゲーム序盤で出てくる4種類の感染段階のみしか存在しないので、対処法さえ覚えてしまえば、数の暴力こそヤバイもののクリアできない、なんてこともないはず. 見た目はおぞましいインフェクテッド(感染者)ですが... . 1体ずつなら素手でも簡単に倒せます. アスラズ ラース』ダウンロードコンテンツ ナイキ SB もちろん銃や爆弾を使ってもOK. むしろ、このゲームで本当に恐ろしいのは、インフェクテッドよりも理性を失った人間たちではないでしょうか. 人間はワナや銃器を使って集団で襲い掛かってくるし、説得もできないうえにかなりしつこい. 生きるために必死なので、子ども(エリー)ですら容赦しないという人間の行動は、ゲームとしても物語としても脅威です. そうした人間やインフェクテッドに対抗するためには、こちらも非情に徹しなくてはなりません. 生き残るために周囲のアイテムや拾った銃器を使って1体ずつ対処したり、時には逃げ隠れ、後ろから襲ったりと、システムが世界観と物語にすごくマッチしているので、気がつくといつの間にかゲームに没入しています. 集団で襲い掛かってくる人間やインフェクテッド. 必死で生き延びようと戦っているうちに、自然と世界に入り込んでいけます. そうした部分も含め、このゲームで特に感じられるのは、本当にレベルの高い洋画の世界を歩いているようなプレイ感覚. ただのムービー垂れ流しではなく、本当の意味での数少ない"映画的なゲーム"が本作ではないでしょうか? →海外映画的な作りに人々の想いが垣間見える(2ページ目へ).